ぼくは立派なあほでありたいが/すみたに
正しいのだ。わかっているのか、特権者しか、いはしないのだ。」ムルソーは叫ぶ。
「自分の感受性くらい/自分で守れ/ばかものよ」茨木のり子は正直に言う。
個人主義、究極にはアナーキズム。
エゴイズムとは、自我獲得への意志であり、自己愛であり、そこには本当はないはずだがあると思っている自我への執着でもないし、自尊から他者を隷従させることではない。ナルキッソスはなぜ池に落ちたか。彼は自己愛がなかった。さらに同一性を喪って解離していたから。だから言おう、自己愛をもち、自己同一性を持つのは大切だし、それを常に獲得し、捨てていかねばならない、なぜならそれは砂をも掴むことだから。
無我と言うの
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