やがてぼくの言葉は誰にも通じなくなるだろう/ホロウ・シカエルボク
得のいかないことや、どうしてだろうと思うようなことはたくさんあるけれど、いまではそれらを突き詰めるよりは泳がせておくことの方が大事だとわかっている、知らなかったいくつかの土地で詩を読み、友達と呼べる詩人も何人か出来た、地元でもふたつくらいの詩のサークルとつるんではみたけれど、そんなにたいしたところじゃなかった、ぼくの詩は変わらないようで結構変わり続けていて、数年前に書いたものの中にはいまじゃ朗読会ではちょっと読みたくないような詩なんかもあったりして、それでもぼくは書き続け読み続けている、ぼくの詩はもうなかば日本語ではなくなっていて、ぼくという民族だけが話す独自の言葉のようになっている、それは必要な
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