やがてぼくの言葉は誰にも通じなくなるだろう/ホロウ・シカエルボク
 
要な変化であり、必要な進化なのだ、だから、日本語しかわからない人たちとはすれ違うことが多くなった、ぼくはすれ違うことがとても得意なのだ、劇団で知り合った彼女とはいまでも付き合っている、たぶん彼女はこの変りものがくたばるまでずっと見ていてくれるだろう、そしてぼくはいまでもすれ違っている、ぼくの心がすっぽりと収まる居心地のいい場所はまだなかなか無くて、それはもしかしたら一生見つからないのかもしれないけれど、そんなことについてあれこれと悩むよりは、やるべきことを自分なりにこなしていくことの方が大切だって今はわかっている


やがてぼくの言葉は誰にも通じなくなるだろう、ぼくだけの洞窟の奥深くまで入り込んで、そこから絶対に出てくることはないだろう、それはぼくの人生の終わりであり、そのギリギリの瞬間まで、いやもしかしたらなにもかも終わったそのあとでも、




ぼくはなにかを書き続けていることだろう

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