やがてぼくの言葉は誰にも通じなくなるだろう/ホロウ・シカエルボク
 
なかったりだったので、すぐに料金を払えなくなった、そのころはパケット定額なんてなかったのだ、請求額が三万円を超えた月なんかもあった、ぼくは出来る限り詩を書いて過ごした、と言っても当時のホームページの掲示板には文字制限があって、五〇〇文字以内でおさめなければならなかった、ぼくには相当なストレスだった、



それからもう十年以上も経っている、携帯はスマートフォンになり、パソコンだってデスクトップのそこそこいいやつを持っている、そしていまだに詩を書いたり小説を書いたり、お客の入らない朗読会をしたりしながら、十年前よりずっと少なくなった仕事になんとか飛びついては日々をしのいでいる、いまでも納得の
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