やがてぼくの言葉は誰にも通じなくなるだろう/ホロウ・シカエルボク
 
っ込んだ、おれはなんでこんなものを食っているんだ、そう思いながらぼくはいつもげっぷが出るまでそれを飲み込み続けた、粉ミルクを飲んだあとはわずかに人工的な感覚が神経を騒がせた、腹が減ったときとおむつが濡れた時以外はほとんど寝ていた、だけど夢を見ることはなく、自分がいる世界の音をずっと聴いていた、それは頭の中で鮮明な映像になって、ぼくはベビーベッドに寝ながらにして様々な世界を見た、そうして不安になった


この世界に、ぼくの生きる場所はあるのだろうか?


小学校低学年の頃、ぼくは喉の奥を絞めて変な鳥の鳴き声のような高い声を出すことを止められなかった、いつからそれが始まったのかまるで思い出
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