存在と錯誤/ただのみきや
 
りまた生えたり
私は真っ直ぐ滑らかで色も形も変わらなかった
君のまわりには鳥や虫が心地良く憩い 
時にはこどもたちが歓声を上げながらまわりを走り回っていたね
私のまわりはただ足早に通り過ぎるだけだった
君は鳥たちと仲が良かったけど
私にはフンをかける厄介者でしかなかったよ

ある日 君は互いの違いについてこう言った
 
  「僕は神によって造られたものだ
   神は大きなシステムの大事な一部として僕を造った
   しかし君は人間によって造られたものだ
   人間は人間の為だけのシステムの一部として君を造ったんだよ
   神と人間は似てはいるけど全く違う存在なんだ 」

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