一月の空?デッサン /前田ふむふむ
なった
苦しくて呼吸を整えようと
冷たい顔で
上を見上げると
どこまでも広がる
混ざらない一月の空
その一面晴れわたる青を
無限にひろがる青をみていると
不意に嘔吐した
あたたかい吐瀉物は
指先をぬけて
みずたまりに落ちた
追記あるいは本題
ぼくは 洋服ダンスにはいっている 何も見えなくなっているが ささやく声が聞えた気がする なつかしい声なので おもわず父さん(カアサン)といってみた ぼくのとなりが わずかに空間ができていて おだやかなぬくもりを感じながら 毎夜すごした 洋服ダンスは狭かったが ひとりで過ごすには十分な広がりであった ときおり ひ
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