(批評祭参加作品)原口昇平という名の色/いとう
 



上記は順不同、意識的にカテゴライズしている。もちろん他の部分
も「白」に関わるものであり、上記の群と密接に関わりながら作品
を形成しているが、論を展開していくうえで必要なものとしてこれ
らをまとめてみた。

まずA群は、無関係性、あるいは関係性からの解放についての描写
と捉えられる。関係性がないということは、つながっていない、ま
たは、(私自身の言葉を使うなら)名付けられる以前の、あるいは名
付けられるべきでない存在ということだ。
ここで注目したいのは、「言葉を拒む」という描写。これにより、
「白」はそれがそのままで「白」であるのではなく、様々な“名付
け”の中で
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