伊達風人詩集『風の詩音』栞/葉leaf
 
かけられると自分のやっていることが遮断される。それに、話が始まると話の流れに沿って自分も話さなければならなくて、結局肝心なことが話せなかったりする。さらに、話し言葉は「理解してほしい」「理解してあげる」という厄介な志向性があるために、それが挫折したときに「理解されなかった」「理解しようとしてもらえなかった」という傷を残すのである。そんな厄介なプロセスに言葉を乗せていくことで、肝心なことが台無しになってしまうこと、直接伝えたいことが逆に伝わらなくなってしまうこと、無駄に傷付いてしまうこと、そういうことについて、伊達は警戒していたのだと思う。
 「影」の全文を引用する。「君の影を見よ/はるか宇宙を越
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