『共喰い』/あおい満月
 
女の熱
彼女の弾力

毎晩、
ぼくは彼女の肉体に喰らいつく
彼女の胸や肩から滲み出る赤いあたたかな海に恍惚する
彼女もぼくに喰らいつく

本当の性交とは
薔薇のように美しいものではない
共に肉を熱を喰らい合うこと
これがぼくらのかたちだ

ぼくは喰う、
彼女の夥しい過去も
未来さえも、

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