時間と光/木屋 亞万
のものであり、流れそのものである。視覚的情報そのものが広い意味で光によって構成されているのだが、一般的に光と呼ばれるものは、その流れの中で輝くという特異性を持つのとなっている。規則性を乱す不規則な振動、刺激が光なのである。人間の中で他と異なる特異な輝きをもつものを、天才あるいは輝く星にたとえてスターと呼ぶことがあるが、光は視覚的情報の中で天才的位置づけを持つ。光は象徴として美しいもの素晴らしいものを意味し、それに対して視覚的情報を遮断するものを闇と呼び負の意味を持つものとして象徴的に語られる。人間、時間、そして空間に光のような前向きな意味を持たせると、それに含まれないものが後ろ向きのものとして規定
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