同時多発ツイート連詩【おいしい水を】 こひもともひこ・リミックス/こひもともひこ
、
時の雫は沁みこんでいく。
しずむ、
たゆたう、
あなたのやさしさのなか。
ここちいいけれどちがう、
わたしが欲しいのは。
とくべつなことなんてなくて、
ぜんぶ、
ぜんぶありふれたあなたの。
ちがう、
わたしが欲しいのは、
たったひとつ。
ね、
わかるでしょう、
いわせないで。
彼曰く
人生の味は涙と共に味わった者にしか分からない、と。
甘っ怠いだけの人肌燗では酔えない、と。
差し出されたグラスに微炭酸のシャンパーニュを注ぎ、涙を落とした。
貴方を私に酔わせようとしたのは、ここだけの秘密です。
「召し上がれ」
鮭のムニエルを食べた。
この秋、故
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