遺書にはならない足跡 2/セグメント
 
り、主治医や友人の助言を結果的には無視し、選択したということだ。主治医は最初、週一日の仕事から始めるよう、私に言った。私は、それに従い、週一日の仕事を探し、応募した。だが、週一日の仕事自体が、まず少なく、応募しても落ちることが続いた。
 今になって思うのだが、喩えば、試食販売の仕事や、レジ打ちの仕事ならば、週一日のものがあると思う。または、単発の仕事専門の派遣会社に登録するとか、他に手段はあったように思う。しかしながら私は、オフィスワーク、特に経理事務か総務の仕事がしたかった。それは、せっかく取得した日商簿記三級の資格と、今までの経歴や経験を活かしたいと考えていたからだ。そして、職業に貴賎はない
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