遺書にはならない足跡 2/セグメント
。最初は離婚ではなく別居から始まったのだが、ほとんどのお金を母が持った状態での別居となると聞かされ、私は進学したかったので、母を選んだという流れだ。また、父は別居について多くを語らず、何が理由でそうなるのかも私は分からないままだった。幼いと言えるか分からないが、中学三年生の私には、父が不透明に思えたのだろう。その点、お金のことも含めて、別居することになるという予定などを話してくれた母を信用したのかもしれない。かと言って、母が別居や離婚の理由を明確に語ってくれたかは思い出せないが。
しかし、これは後述することになるかもしれないが、私は母を盲目的に信用していると同時、恐怖や畏怖の対象であったようで
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