遺書にはならない足跡 2/セグメント
 
かなくていいのだ、ひとりで悩まなくてもいいのだ、心が重たい時も助けて貰えると思っていたのだが、私はまた、ひとりきりに戻るのだろうか。
 否、厳密には私は、今までもこれからもひとりきりではないだろう。友人に恵まれた人生だと思っている。だが、恋人は、恋人だった。友人とは違った。私は,
恋人を失うことが怖い。さよならを言われる日が来るかもしれないことが怖い。受け入れて貰えたと思った私の心が行き場をなくすことが怖い。助けて貰えると思ってしまったことが間違いだっただろうか。助けると、信じてほしいと言ってくれた言葉を信じた私が愚かだっただろうか。それとも、一向に回復しない、もしくは加速すらしているのかもし
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