遺書にはならない足跡 2/セグメント
もしれない私の症状に、疲れ果ててしまったのだろうか。
私は、ひとりで暮らしていることが、もう怖い。かといって、一体、どうしたらいいのだろう。重い。全てがもう、重苦しい。
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あれから、自分の意思に反しての人格交代は起きていない。そもそも、自分が多重人格であるかも判然としていないので、人格交代などの専門用語を使うことにも抵抗があるのだが、使わないことには話が進みづらいので敢えて用いることにしている。
自分の意思に反しての人格交代は起きていないが、逆に、自分の意思に基づいた人格交代ならば、何度か起きている。恋人と話す時、友人と話す時、一人の時、それぞれ、自らの意思で交代させてい
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