あるミーハーの独白/汰介
僕に何の関係があろう。
僕は陰険な眼差しでそれに虫眼鏡で太陽の光を集めるような視線で、
じゅうじゅうとろけて、死滅して行く様を見るのが観念上好きだった。
――本当はどうでも良かった。
脂肪に塗れ膨張した水は、傷付いていて不満なのだ。
ならばよく振り、良い具合に混ざったのを
緑黄色豊かなサラダにかけて、食っちまえば良い。
そうすれば、窓辺に映る孤独な影が二回くしゃみをするのを見るはずだ。
――そう、もう僕は随分おかしな場所に来ているのだ。
生々しい甘味料を舐め過ぎて、一種独特の虫歯になっている君と僕が、
口付けをした所で、その実君は、君の作った僕の人形を僕にぐいぐいと押し付けて
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