オマージュにオマージュ/佐々宝砂
たい。自分の好きな詩人が批評にとりあげられていたら、それだけでうれしい。「あーこのひともこの詩好きなのねー」とミーハーに共感する、そういう批評の読み方があったっていいではないか。ちゅーか、まずそういうミーハーなとこから入るのが普通ではないか。「あれいいよねー」「うん、いいよねー」「あれいまいちだよね」「うん、ちょっとね」と確認しあうオタク的な言葉のキャッチボールの快楽。それは、映画・マンガ・ゲーム・小説などのマニアのあいだではごくありきたりの快楽である。だのに、なんで、詩の分野では眉間に皺寄せてこむずかしいことをいわねばならんのか。あたしゃこむずかしいことを読むのは好きだが、書けねんのだ、私にむず
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