ひかり めぐり ?/木立 悟
 





羽が咽を打つ
いつも
目をつむるときに
街の終わりから
目をそらすときに


手のなかに燃えるものが
あざやかに吊るす
昼と午後のあいだの光
暗がりに消える径


灯 鳥 曇
ひとつの珠
真夜中の頂
さらなる上の
光源


羽の輪が
足首にからまる
岩と岩の隙間から
鉄でできた尾が見える


指より高い空の音
眠りのうちに入り込み
胎ふくらます言葉と火花


骨と滝
緑の奥の岩
はじまりを
知らせようとせずに
知らせつづけること


握った手のひらのかたちの灰
雨のなかに置かれている
誰もいない片目
[次のページ]
戻る   Point(5)