ジョーイ/ホロウ・シカエルボク
 
ったのか全然判らなかった、そう、ゲームをしていたから…少なくともそれはそもそもはゲームであったはずのものだから、母親も誘おうとしたのだろうか?判らなかった、母親は悲鳴を上げて転がり落ちるように階段を下りて行った、それから父親が上がってきて、「なんてことだ」と言って頭を横に振った、父親はきみたちに近づかないまままた階段を下りていき、それからどこかに電話をかけている声が聞こえた、聞きなれた父親の声じゃないみたいな声だった、かすれた、細い……それから知らない大人がたくさんやってきて、きみをどこかへ連れだした、そのときにきみはなんとなく、もう父や母に会えないだろうと思った、そしてそれはその通りだった、ねえ
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