ジョーイ/ホロウ・シカエルボク
 
だん、ひやりとしたものに変わっていったあのいっとき、きみをすごくうっとりとさせたあのいっとき、きみが考えていたことはいったいどんなことだった?やっぱりそれはどうしても思い出すことが出来なかった、きみは仕方ないと思ってそのことについて考えるのはやめにした


あのあと、そう、あのあと、きみは明るくなるころまでずっとロザリーの身体を刻んでいた、模様をつけるようにしてみたり、えぐり取るようにしてみたり、皮だけを丁寧に剥いでみたり…明るくなったころにようやくそれがロザリーではなくなったことに気付いて、そしてそれがどうしてそういうことになったのか理解出来ないでいた、朝の光は夜のうちに起ったひどい出来事
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