罪が歩き、存在が溶けるまで、/狩心
自由を得て
この、
飼い主たちの手の届かぬ
広大な自然の
あの、
水の底
にあった小さな錆びた矢じりを
日々、
岩肌で研磨し
私は、
岩肌の斜面
静かなる雲の蠢き
数えられた切断によって
一呼吸の憎悪が
おまえたちの生首
矢じりの先に突き立て
正視する
影になる我
沈黙
赤い水面は薄くなり
深く暗い緑の斜面、上がる
男の後ろに少年
水を手ですくい
顔を洗う
死の海の呪いの
濃霧の永遠の中で待ち
生に耐え抜き
死を超えた時
ゆっくりと真水の
穏やかな川
そして降り立つ見知らぬ土地、聖地
ジャングルを歩く
爽や
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