叙事詩??物語・詩??/……とある蛙
 
った。それではパヴェーゼの考える社会全体を組み込んだ詩など到底書けません。叙情性を叙事詩に組み込む試み、それがパヴェーゼの考える物語・詩となります。

「詩人という仕事?」

ポッジョ・レアーレ

短い窓が安らかな空のなかで
心を落ち着かせる。誰かが満ち足りてそこで死んだ。
外には梢と雲がある、大地と
窓もまた。この上まで届いてくるあの呟き、
それは全生涯の物音だ。

           虚ろな窓は
見せない、梢の下に、連なる丘の姿を、
そして白じろと、遠くにうねる一筋の川を。
流れる水は溜息のように澄んでいる、
だが、誰も見向きもしない。
          
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