夏の結晶/マーブル
 
にわか雨のように降ってくるのを写し絵にしたとしても
   すぐに溶き卵のように黄色一色にされてしまうのかもしれないのだ
   季節はわりと気がはやい



      ぼくは陽が落ちるのを丼持って今か今かと待ち構えているのさ
      汚れなき皮肉になれるのならいいなあと虚ろなめをして
          


全身懐中電灯のようになって辺りをぐるぐる見渡してみるといいさと
毎晩運動会している星がにたにたとこちらを見下ろしている



     なあ エンプティー  そろそろ やめないか?
     


鮫だってそれくらいわかっているんだ




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