夏の結晶/マーブル
野蛮な脳みそで光の絨毯を意識して踏みしめてみると
眩しさのあまり 疲れも吹っ飛んだ
煤けたイ草のうえで 今じゃ大の字だ
疾走したサテライト
曖昧な縞馬だって駈けめぐる
あからさまにおどけてみせてもなんたって心がかなしいのならばドアノブは壊れたままだ
屈託のない微笑みをしているねと中学生の頃に先生に云われたことはいまだ忘れはしない
残暑に滲んだ汗とやらはきっと明日流す涙になるかもしれないし
ぼくは苦しまぎれに笑うことを覚えてしまったけれど
いつもそうだと聞かれたらそうでもないんだ
8月31日 祈りよりも超えるような気持ちが 真っ直ぐに染まりゆくのを 見逃しはしない
結局のところぼくはいつでも何処かの夏に咲いていたひまわりを思い出すのだろう
じゃれた夏の結晶を
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