青い叫び/木の若芽
と 愛すること
それらはもうわたしの習性
それがわたしであるといえるほど
つちかわれてしまった存在の証
狭いせせこましい世界に反逆し
押さえつけるものがあればますます強くはね返す
みなしごのように 記憶喪失者のように
わたしはひとりぽっちでしょう
もしもあなたがいなければ
今まで住んでいたわたしの世界が
がらがらと崩れていく光景を目の当たりに見ている
まるで戦災孤児のように立ち尽して
つらいのも悲しいのも怒りも 何もわからなくなってしまったわたしを
あなたがやさしくあたたかく抱き寄せて迎えてくれる
そんな場面をひたすら待っている戦災孤児のように
これより他
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