都市の予告/takano
えとだえた
都市は言葉をうしない 路地裏や閑静な住宅街の夜の外灯のしたで 泡を吐いた
泡は泡でしかない
泡は何年も何年も泡でありつづけ 泡として死滅しきえさった
(泡が言葉の発芽を契機し この都市を隠蔽する)
ひとびとは都市に欲望し 都市は欲望を肥大化させた
あなたは 肥満した骨細の都市の「おくび」の泡としての再生産に加担し 都市を延命させてきた自己撞着に気づきはじめるだろう
粋と侠の亡霊が宿る 囲鐃地に幽閉された向日葵の種子たちを その青い大地からすくいとり 土のあたたかな匂いを(散布)蘇生させよう、 けれどそれは「可能」か を問う
(都市を抱い
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