夜でも どうでもいい話/佐々宝砂
 
から書くものがなくなっちゃうと困る。

私は長く書き続けるつもりなのだ。

モーレンカンプふゆこ(カナダ在住の歌人)が、以前なんかの新聞に書いていた。詩を書いています、と言うと、私も若い頃書いてましたよと返されることが多い、でも、若い頃で終わるのではなくて大人になっても書き続けていることが大事だと思う、というようなことを。若い頃は、たいていの人が詩みたいなものを書く。珍しい話じゃない。とりたてて面白い話でもない。

持続して詩を書き続けるとなると、けっこう気力がいる。書けない時期をいくつも通りすぎなきゃいけない。自分の作風が自分の好みでない方向に動いてゆくときは、それがなぜなのか考えな
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