夜でも どうでもいい話/佐々宝砂
 
私は生活実感のこもったエッセイを書くのが苦手だ。書けないことはないと思う。苦手というより書きたくないんだと思う。いや、書きたくないんじゃなくて、書いたらアカンという気がしているんだな、うん、自制しているのだ。生活実感のこもったエッセイだなんて、いんやもっと正しく言おう、自分史なんて、年食ったら書けばいーじゃん、んなもん若いうちに書くもんとちゃう! ということは、私、自分を多少は若いと思っているらしい(微苦笑)。ま、書きたい人は書きたいことを書けばえーんよ。私が勝手に自分を制しているだけなんだから。私は今後、かなり長生きする予定なので(予定は未定だけど)、今のうちから自分史なんぞ書いて、年食ってから
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