ビート(スピード、そして静かな波)/ホロウ・シカエルボク
 
れあれはあれと分類したりすることをせずに、そのままで記さなければならない、そして出来ればそれは、瞬間という単位での出来事でなくてはならない―すべての芸術は瞬間を永遠に凍結しようとする試みのようなものだと考えなければならない、それは無意識下の出来事の記録だと言えるだろう―そんなところまで突っ込んでいく必要はないと思うやつもいるかもしれない、だけど、いいかい、俺が思うに、頭と学習によって描かれるものには、絶対に生の領域をうたうことなど出来ない―肉体のビートを正確に書き記すことだけでしか、それは成し得ることは出来ない―静かな、波のような情熱を確実にとらえろ、それが語りかけてくるものをひとつ残らず記録する
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