指先が触れて/wako
 

    うずくまって砂をつかむ

こんな世界で

握りしめた熱い砂
記憶を込めた砂
指を開けば
サラサラと

私がつかもうとしたのか
  こちら側へ
あなたがつかもうとしたのか
  そちら側へ

指先が触れて

微妙な

バランスで

      ?

もつれ合って落ちたのは
静寂が支配する空間

箱庭の様に自由な世界
  砂漠の砂ではない砂敷きつめて
牢獄の様に閉ざされた自由の世界
  見えない壁をはりめぐらせて

私達は言葉を紡いで
紡いで、紡いで、紡いで
私達の空間を築いていった
小さな決まりをいくつも置いて
小さな習
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