松島やと猫語とパクリとボルヘスと/佐々宝砂
めだけではないんだけどなんかこう書きたいのよん)、1980年代の日本では猫語文化というべきものが花開いた。オタクなるものがまだ世間一般に知られていなかったこの時代、オタク的なものをぎっちり充満させていたマンガ『うる星やつら』(高橋留美子、少年サンデー掲載)のラムちゃん(ちゃんつけるのやめようと思ったけどどうしてもつけちまうのはなぜだ!)は、格好からして猫に近いだけあって、猫語ではないものの猫語に近い言語を使う。「〜だっちゃ」というあの独特のしゃべりがそうだ。この、特定の登場人物の語尾に特定の音をつける手法は、いまだにたくさんのマンガに使われている。その他いちいちあげてったら、とてもキリがない。谷山
[次のページ]
戻る 編 削 Point(12)