目の前で起こる亡霊のダンシングはみんな過去のこと(月曜の深夜二時からの詩)/ホロウ・シカエルボク
 
てしまう前に全部を捕まえて残していきたいんだ、ハイ・スピードで開く花のムービーみたいな速度でさ、だけど、ねえ、おれの言いたいこと分かるだろう、あのムービーを作るには途方もない時間がかかるんだ、途方もない時間をかけたからこそあのスピードがあるのさ、それは言葉を綴るスピードのことじゃない、そこに至るまでにどんなことがあったのかってことだ、つまりは、人生ってことさ、その中でどんな思考が頭の中を引っ掻き回してきたのかってことなんだ…頭の中を思考に引っ掻き回されたことがないやつには詩なんて書けやしない、したり顔で詩なんか書けるもんじゃないんだ、だからこそ詩はこの世で一番簡単なツールなんだ、そうは思わないかね
[次のページ]
戻る   Point(1)