まぼろしの亡骸/ホロウ・シカエルボク
 
思ったのだ…何週間か前に、そういうことをした芸術家の作品を見たんだ、死んでから骨になるまでをすべてカメラに収めた、そんなやつがどこかの国にいたのさ―人によってはそんなものを芸術だとは思わないのかもしれない、そんなおぞましいことをするなんて…!と眉をしかめるかもしれない、だけど俺はそれをまぎれもない芸術だと思った、生きていたものが骨になる過程は、「失われる」というスタイルの芸術だと―勿論、臭いのない早回しの動画だからだ、そう思えたのは―だから、真似したかったとか、そういうわけじゃない、俺はそれがここにも起こることなのかどうか知りたかった、やろうと思えば、誰にでも出来ることなのかどうか…俺はカメラの中
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