永遠の少女/雅寛
 
冷めた唇に口吻を交わす。
可愛い可愛い君の寝顔。
君は僕だけの永遠の処女。

―君の夢を見たんだ。
―儚い夢を見たんだ。
―そう、もう二度と戻りはしないあの頃の夢さ。
―あの頃の僕は変わらないモノばかり求めた。
―でも、皆いずれ変わっていってしまうんだ。
―あの頃の僕も君も僕が望まない内に消えていってしまった……。
―僕だけ残して置いて行ってしまった……。
―だから、君だけが変わらない様に、君を……。
―何年経っても君だけは変わらない少女のまま。
―僕が何度も変わってしまったとしても君は君のまま。
―愛してるよ……。
―あの頃のままの少女の君を。
―その笑顔を。

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