終末と、始源と/まーつん
干上がってしまった
戦争という名の 殺し合いのパーティー
核や細菌を 紙吹雪のようにまき散らした
大量破壊兵器(WMD)のクラッカー その残骸が
投げ捨てられた玩具のように
この地球という子供部屋の
あちらこちらに散らばって
太陽でさえも この結末を悲しんでいた
温め得る命無き世界を 空しく見渡しながら
空はもう 泣かなかった
幾度悲しみの雨を降らせたところで
そこに込められた嘆きに 人が気付くことはなく
海もまた 荒れなかった
幾度怒りの高波を掻き立てたところで
そこに込められた教えに 人は目覚めることがなかった
かつて 人は貧しかった
地の恵
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