閉まるドアと開くドア/ホロウ・シカエルボク
 




無作為過ぎる
光線の向こう
落ちた椿と
濡れた路面


道路わきのドライフラワー
いくつかのスナック
そこに佇んでいるのは
たぶん年端もいかない子


終夜営業の明かりで
いびつな昼みたいな夜だ
ドラッグストアの店頭で炭酸水を飲んで
全身の不具合をげっぷにして出した


飲み過ぎた女が
水みたいなげろをたくさん吐いて
アーケードの出口の
電柱にしがみついてる
後ろから見ると
電柱を愛してるみたいに見える
ああ、ファックしてよ、あんたのポール…


壊れるけどな


駅の北側の屋外駐輪
[次のページ]
戻る   Point(6)