誰にも決められることじゃない/ホロウ・シカエルボク
 
いつのまにか、残りの休みも終わっていた、おれはこの服を着て、作業場に出て、自分の仕事をきちんとこなして、夜には食堂のまずい酒を飲んで、綺麗な星空を見て、明日も頑張ろうって寝る、そんな生活が嬉しかった、少なくともここには、おれがわくわくするつながりというものがあったんだ、もしかしたらいつのまにか、それがおれにとっての家族というようなものになっていたのかもしれん、妻や娘は、おれのそうした部分を感じ取っていたのかもしれない、それでもよかった、おれは自分の選んだ生活を維持していた、それでいいと思っていた、どんな家族がよくて、どんな家族がよくないかなんてそんなの誰にも言えないだろう?だから働いた、すべては決
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