連続する増幅、扁桃腺の様な幻/ホロウ・シカエルボク
 
そんな概念を神の様に崇めてしまったら、他人の乳をアテにし続けるのがオチってものさ。衝動は、最も静かな場所から聞こえてくるのが本当なんだ。深く沈む身体、高く浮き上がる身体、連続する増幅の中で誰もが、ベスト・チューニングを探し続けている、だけど、いまもって、ここだという場所は見つかったことがない。それが証拠に、今夜もたくさんの詩が生まれているじゃないか。沈没と上昇、それは同じものだ、いちばん低いところと、いちばん高いところがあるだけさ。だから俺が見せられるのはいつだって過程なのさ。結論にしてしまえば、見栄えはいいけどどちらかでしかないからね。どんなに誇り高くったってそれは日和見主義さ。天井の扁桃腺は連
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