連続する増幅、扁桃腺の様な幻/ホロウ・シカエルボク
までたっても焦点が定まることがないから、視覚をハナから投げ出してしまうのだ。そうすれば魂が酔っぱらうことはなくなる。動きの中に居続けると魂は静かになる。システムを更新することに没頭する。ただそういうときには、血管のやつがいつもに増してボコボコに膨れたりするのさ。パンクしそうな回線みたいなイメージさ…たくさんのものが流れている、たくさんのものが…循環している。そんな動きの中で、報われなかったものたちだけが亡霊になる。爪の内側でカリカリと音を立てる。聞こえることすらない音こそが衝動と思えることだってあるさ、往々にして激しさは取り違えられるとしたものだ。ほら…もっとも激しく泣くものは赤子じゃないか。そん
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)