連中/ホロウ・シカエルボク
くら能書きを垂れても、取り巻く世界は色を変えたりなんかしないぜ…
何かがドアをノックする、何かが窓を手のひらで叩く、何かが壁の中で呻き声を上げている、俺には判っている、そんな奴はどこにも居やしない、俺はドアを開ける、俺は窓を開く、俺は壁を砕く、天井を、床を剥ぐ…、やあ、今晩はと狂った奴らたちが俺を見てにっこりとする、術の無い俺はにっこりと笑い返す、その返答は彼らを受け入れるということに違いないのに…!壊れた部屋の中で俺は、客人を迎える準備をした、真夜中の台所で…人数が多すぎるから、水やなんかで済ませることにしたけれど
ははははは、と奴らは楽しげに笑っていた、その造作を抜きにすれば、それはま
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