ずっと待ち合わせ/あおば
ままに布団部屋に着くと
薄汚れた布団がだらしない格好で敷かれており
少し前までは誰かが寝ていたようにも見える
ここで待っていれば
誰かが来て
屯してくれるのかと
かい巻きに腕を通して横になる
日当たりがイマイチの布団部屋は正午になっても冷え冷えとして
目が冴えて眠くならない
一眠りしないと誰も訪れて来ないのだと知っているのでこのまま夜になったらどうしょう
明日は早起きして町内を一周し、そのうえ県庁所在地までも集金に行かなくてはならない
今どき銀行振り込みに応じないような唐変木相手だから取り立ては厳しい
夕方までに何件集金できるのだろうか些か心許ないが
ありのままの人生を語
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