見ている/長押 新
 
っていく。そうしないと進めないから。ミミズを引っ張るみたいに。ミミズは強く引いた方が短く切れて、それでも動いている。

わたしはお母さんを思い出します。お母さん、お母さんもわたしを思い出したりするのかしら。お母さんがお母さんの事を思い出すとしたら、わたしのことを忘れたりしていないのかしら。

わたし、花が好きではないの。あれは色とりどりの性器。それなのに、花に囲まれて生活している。
処女に戻りたいと思う事があります。それでも昔には戻りたくないんです。

裂ける肉が大きく開く度に、滴り落ちる汁、そのわたしは手を持たない。

誰かの為に生きることが出来るでしょうか?花だって摘
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