去年の駄文1 携帯電話と袋小路/佐々宝砂
 
めに書いておくけど、
私は元気だよ。いつもより明るいよ。
考えすぎて参ってるわけでもない。むしろ今は考えたいんだ。
人生の要不要ではなく、詩の要不要についてね。

詩にははっきりした目的と必要性がある。必要だからこそ、人類の歴史に生まれてきたものなのだ。だのに、詩は人間に要らないものだと思われてくる。そう思っている人はたくさんいる。詩を書く人にも、そう思う人がいる。私も、そう思えてくることがある。特に、携帯電話を組み立てていたりするときに。携帯電話は、ものすごい数、必要とされている。だけど詩にそんな需要はない。なぜないのか? それは、詩が、本来持っていた機能を失っているからではないか? 
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