君/salco
君がこうしたハキダメに湧いた者なのに他ならない
ある種の孤独は自身から湧くのではなく
こうした人々を
生涯相手にせざるを得ないという事情に来ている
詩人の悲劇はそこに在る
だってお前の母ちゃん見てみろよ…
才人のばら撒く作品を手にするのは神々でも偉人でもなく
「貴様は一体ナニ様のつもりだ?」
と眉吊りあげるハキダメなのだ
何故こうも世の中はつまらなく
何故こうも毎日は事もなく過ぎて行くのだ
興味は年ごとに一枚一枚むしり取られて
とうとう君は目を逸らし窓から離れる
すると今度は女房がまじまじ目をのぞき込み
冷淡な男の犠牲になった豚肉への関心を要求して来る
つまり奉
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