夢の中の硝煙の臭いが、ときどき鼻をつくことがある/ホロウ・シカエルボク
 






世界がきみを見放したと感じるときは
甘いカフェオレを飲んで横になっているといいよ
だれもそんな気分に風穴など開けられやしない
きみは自分が紙かなにかで出来た人形みたいに感じている
寒波が来て、あたたかい地方にも少し雪が降って
かじかんだ指先では長い詩を書くことなんてとても出来ない
なんの意味もない落書きになったような気がする
世界がきみを見放したと感じるときには
あのさ、難しいことじゃないんだ
とくになにも難しく考えることなんかない
通り雨の中にいるみたいだとか思っていればいいんだ
乱れるときはそんなに長くは続かないものなのさ
記してきたことはすべて
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