本当は「きみ」とも呼びたくないけど、/アルビノ
 



    小さな町の小さな駅には快速列車も止まらない
    塵っぽい風を舞わせて列車が行く
    目を背けてそれをやり過ごした いつもの日常

    目を開けたらきみがいた
    3年が経っていたけど、わかる
    わかってしまった
    涼しい顔をして線路脇の草なんか眺めてる
    きみだ、きみだ、きみだ、きみだ、きみだ、きみだ、、、、
    はっきりとした目、あつい唇、かたい髪質、
    きみだ。

    ぼくの中の憎しみは必死に息を殺していたのだと今、気付いた
    偽善者の皮の中、平和主義者になれずにもがいてたんだ
    過呼吸
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