最近読んだ本いろいろ/ふるる
 
感想も抱かない。いかにも教師が発しそうなテンプレ的セリフや感想はあるんだけども。
何の事件もおこらず、とある女子高の日常と留学生の様子と修学旅行の様子が書かれてる。
その視点や描写はまるで幽霊が見ているもののよう。
なんだけど、情緒も叙情も冒険も加えず、しかしそこはかとない面白さはキープしたまま最後まで書ききるということは、ものすごいことです。
おそらくこの作者にしかできない。小説書くって、うっかりするとすぐに「私めが何か気の利いた素敵なことを書きましょう〜」ってなっちゃうから。

明治以降、小説と言えば「私が」「僕が」「こう思ったこう考えたこうすべきだうーん悩ましい」の形を
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