彼女の日記〜恋愛Song〜/永乃ゆち
 
ります。
「あなたが好きです」
それだけを言いたいのです。できるなら色よい返事が欲しいもの。
けれどあの人が口にした言葉は哀れな結末で。
「人間的に好き」
そう言われ喜べず、喜ぶべきと思うのに
何やら熱い雫がぽたり。
ああ、涙だね、涙だよ。
哀しいの?哀しいの。
嫌われてないだけ良いと自分自身
慰めてみる心境はやはりやはり複雑で
振られてもなお諦めがつかない未練に縛られて
またぞろ夢の奥深く逃げ込もうとしています。
けれどもそれは、そうそれは、少女たちだけの特権で
「大人」である事を強いられたわたくしはもう動けない。
思いのほかに、振られたと言う現実が重たくて
ちゃ
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