田村隆一論??フィクションの危険/葉leaf
である。読者は、自分が騙されたと気づいたとき、詩人を信用しなくなってしまうだろう。このケースが一番危険なのである。
(6)意味論的フィクション―言語行為的ノンフィクション―ごっこ遊び的フィクション
この場合、詩人は虚偽を真実らしく語るが、読者はそれをあくまで虚構として受け止めている。読者はいくら語りが真実を偽装していようと虚偽を虚構として受け止めているので、読者の態度に間違いはない。
(7)意味論的フィクション―言語行為的フィクション―ごっこ遊び的ノンフィクション
この場合、詩人は虚偽を特に真実でもないように語るが、読者は不注意にもそれを真実だと信じてしまう。この場合、虚構に気付かなか
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